みなさん、
こんにちは。
海外に進出し、子会社を持たれている会社も多いと思います。
海外子会社の経営管理は、日本の本社にとっても重要ですが、海外という性質上、管理をする上で日本の子会社とは異なった困難性があります。
海外子会社の経営管理の困難性
当然ですが、海外子会社の決算書や試算表は、現地の言語で作られています。
また、数値も現地の通貨ベースで表され、見た目も国ごとで異なったりして(実質的には同じですが)、日本本社としては管理がしにくい状況にあるといえます。
また、現地の経営者側でも、苦労がある場合も少なくありません。
現地の経営者は日本国内で優秀な成績を収められた方がなられているケースがあります。
優秀な方でも、経営の経験がなく、決算書もほとんど見たことがない状態で赴任し、また、本来バックアップ機能を果たす本社側も、先ほど述べた海外特有の管理の困難性でサポートが困難になる可能性があります。
海外子会社の利益管理
経営上、管理すべき項目は多くありますが、利益管理は特に重要です。
利益の中でも、特に着目すべきは粗利率です。
この粗利率を管理することで、異常や問題点がないかなどを把握することができます。
粗利分析
卸業業であれば、商品ごとや取引先ごとで粗利率を設定していると思います。
各商品の売れた個数と商品ごとや顧客ごとの粗利率から、月次の理論粗利率(あるべき粗利率)を計算し、その理論粗利率と実際の粗利率とを比較して、差があれば分析を実施していくことが有効です。
製造業でも考え方は同じですが、固定費が原価に含まれているため、場合によっては、原価を変動費と固定費に分けて管理する必要があります。
変動費とは、売上の増減とともに変動するコストであり、一般的には原材料費や外注加工費が該当します。
一方、固定費は売上が増減しても変動しないコストであり、変動費以外のコストになります。労務費や減価償却費、水道光熱費などが該当します。
売上から変動費を引いた利益を限界利益といいます。売上の増加とともに限界的に増加していく利益だと理解してください。
製造業で固定費を考慮する必要がある場合は、この限界利益率の標準と実際とを比較分析し、固定費は総額で管理をすることも効果的です。
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家田 憲二
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