みなさん
こんにちは。
働き方改革に取り組まれている方も多いと思います。
働き方改革により働きやすい環境を作るとともに、会社の業績をどう伸ばしていけばいいか悩まれている経営者、リーダーの方も少なくないと思います。
働き方と業績を結びつけるためには、会計のことを知ることが重要です。
会計のこと
こういう私も、30代で公認会計士の試験を受けるまでの20代までは会計のことをあまり理解していませんでした。ここで私が学んだ会計のことをお話していきます。
会社では、日々様々な活動が行われていますよね。
たとえば、営業部では、訪問活動や商談活動、資料作成活動などが日々行われているはずです。
会社で日々行われているそれらの活動が、最終的に会計として表されます。
訪問や商談などの営業活動により、顧客のお困りごとが解決されて、顧客からその対価が支払われます。これが会計の売上高になります。
一方で、営業活動を行うことで、営業メンバーの人件費や、移動による交通費といったコストが発生します。
生産活動においても同様で、顧客が求める製品を生産するために、製造メンバーの人件費や機械を使うことによるコスト(機械や建物の減価償却や光熱費、修繕費など)が発生します。
ちょっと難しいかもしれませんが、活動基準原価計算という考え方で、営業活動や生産活動など、活動をすることによってコストが発生するのです。
こんなことは当たり前だと思うかもしれませんが、この考え方が重要となってきます。
業績(利益)を上げるためには
利益は、以下の式で表されますよね。
利益=売上ーコスト
ここからの話はあまり細かいところは気にしないで、大きな視点で聞いてほしいと思います。
コストには2種類あります。売上が増加するとともに増えるコストである変動費と、売上が増加しても変わらないコストである固定費です。
一般的には、変動費には、材料費や仕入商品、外注加工費が当てはまります。売上個数に比例して増えていきますよね。
そして固定費は、変動費以外のすべてのコスト、人件費や水道光熱費が当てはまります。
ここで、人件費も、売上が増加すれば残業が増えるから変動費ではないかという質問もあると思います。
しかし、残業が増える場合でも、人件費の大部分は固定給が占めていることが一般的ですし、残業の増加と売上が比例するとは必ずしもいえません(このことはあとで説明します)。
また、売上から変動費を引いた利益は、限界利益と呼ばれます。名前は難しいですが、売上が増えると比例的に増加する利益と理解してください。
変動費と固定費を考慮すると利益の式は以下のようになります。
利益=売上ーコスト → 利益=売上ー変動費ー固定費 → 利益=限界利益ー固定費
会社では、材料を加工して製品まで価値を高めていきます。その会社内で増やした価値が限界利益(売上ー材料費)になります(=付加価値)。
そして、この限界利益(=付加価値)を創り出すために、人や機械などの固定費が使われているのです。
固定費には2つの種類が存在
固定費には、限界利益(付加価値)を創り出すための活動と、付加価値を創り出すことに貢献していない活動があります。
営業部でいえば、商談活動や提案活動は、顧客のニーズを解決して付加価値につながっていきます。
一方、移動活動や納品だけの訪問活動、行動に繋がらない会議活動などは、付加価値につながらない活動になります。
よくあるケースですが、営業がもっと訪問して提案したいが、時間がなくてできないという場合、納品だけの活動や移動活動の時間が多く締めていることが少なくありません。
パレートの法則(20:80の法則)
パレートの法則は、顧客が100社あると、その中の売上上位20%(20社)が、売上全体の80%を占めるという法則です。
私も、いろいろの業種の会社でこの法則を見ていますが、80%までいかくても、それに近いケースがほとんどです。
パレートの法則は、売上だけでなく、会社内での活動にも当てはまります。
営業部の活動の中で、重要な活動である上位20%が、成果の80%を占めているということです。
重要な活動の上位20%には商談活動や提案活動があり、その活動により受注の80%を獲得して、その他の80%の活動は成果の20%しか貢献できていないということになります。
働き方改革において重要なこと
働き方改革において必要なことは、成果に結びつきにくい80%の活動を削減して、残業を減らすだけでなく、成果を出す重要な20%の活動を増やして売上高を増加させることです。
これにより、限界利益が増加し、固定費も削減するため、利益はダブルの効果で増加します。
このように、会計には、結果を出すためのルールがあります。
一生懸命に仕事をすることももちろん重要ですが、業績につなげるためには、会計を知ることが必要です。
このことは、経営者だけでなく、日々活動しているメンバーも理解して、働き方改革を意味あるものにし業績に結び付けていくために重要です。
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家田 憲二
好きな偉人:坂本竜馬
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