みなさん、
こんにちは。
今日は、ボトルネックの考え方の説明をしていきます。
制約理論
制約理論とは、あらゆるシステムにおいて、少なくとも1つの制約を持っているという考え方です。
システムとは、工場や会社などです。
工場では、いくつかの工程を経て製品が作られていきます。
それぞれの工程の生産スピード(生産効率)は通常異なっています。
各工程の中で、一番スピードの遅い工程がボトルネックになります。
例えば、工程が、A、B、Cの三つあったとします。
各工程の生産効率が、A=5、B=2、C=3だとした場合、一番効率の低い工程Bがボトルネックになります。
通常、ボトルネックの工程の前には、在庫が積まれることになります。
部分最適と全体最適
日本企業の特徴として、勤勉さがあります。
これは、とてもすばらしい優位性だと思います。
ただし、制約理論では、その勤勉さが、好ましくない結果につながる可能性があります。
先ほどの例で工場全体でみた場合、工場全体の生産効率(スピード)は、最も生産効率がいい工程Aの5ではなく、最も生産効率が低い工程Bの2になります。
ここで、全ての工程で最善を尽くして、A=5.5、B=2.2、C=4になったとしても、工場全体の効率としては、工程Bの「2」から「2.2」の上昇に留まります。
工程Aと工程Cの効率はそのままでも、工程Bに経営資源を集中して工程Bの効率を「2」から「3」に上げることが、工場全体でみればより大きい成果につながります。
部分の最適が、必ずしも、全体の最適にはつながるとは限りません。
部分の最適化ではなく、全体の最適化を考えることが重要です。
また、1点注意すべきこととして、ボトルネックは移動することです。
例で言えば、工程Bの効率が改善されて「3」から「3.5」になった場合、ボトルネックは工程Bから、効率「3」である工程Cに移動します。
現状のボトルネックがどこにあるのかを正確に把握して、ボトルネックに経営資源を集中することが成果を出していくために重要です。
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家田 憲二
好きな偉人:坂本竜馬
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