みなさん
こんにちは。
みなさんの会社では管理会計を活用していると思います。
しかし、そう言われても、管理会計って何? と思われている人も多いと思います。
管理会計とは
管理会計とは、経営者や部長や課長などの管理職の方が、経営にあたり、意思決定をしたり、業績測定や評価に使ったりするもので、会社の内部にいる人が活用するための会計です。
これに対して会社の外部者、例えば、金融機関や行政機関(税務署等)も活用するのが、財務会計です。
管理会計は、会社の内部者が活用するものであり、それぞれの会社ごとで自社に合った管理会計の方法を採用し、管理会計の方法も様々な方法が開発されています。
たとえば、管理会計の方法として、活動基準原価管理というものがあります。
活動基準経営管理とは
活動基準経営管理(ABM=activity based management)とは、社内でどのような活動が行われているかを分析して、それらすべての活動を付加価値活動と非付加価値活動に分類し、付加価値活動を増やして売上を増加させ、非付加価値活動を削減してコストを減少することで、利益向上をはかるものです。
付加価値活動と非付加価値活動とは何か
皆さんの会社で行われている活動は大きく2つ、「付加価値活動」と「非付加価値活動」に分かれます。
「付加価値活動」とは、「顧客が求めている価値」を高める活動で、「非付加価値活動」とは、「顧客が求めている価値」を高めることは関係のない活動です。
営業部を例にとって説明すると、営業の活動には、「商談活動」「提案活動」「移動活動」「見積書作成活動」「資料作成活動」「会議活動」などがあります。
この中で、「顧客が求めている価値」を高める活動、つまり、顧客のニーズを聞いて、そのニーズを満足させる活動は何でしょうか?
「商談活動」「提案活動」などが「顧客が求めている価値」を高める活動に当たります。これらが付加価値活動になります。
一方の非付加価値活動は、移動活動や誰も活用しない資料を作成している活動、発言がなく何も決まらない会議の活動などになりなす。
ここで、「移動活動」は、お客様のところに行くために必要だから、「顧客が求めている価値」を高める活動ではないかと思われる方もみえると思います。
ここが重要です。
「顧客価値を高める」ということと、「必要かどうか」ということは分けて考えなければいけません。
お客様に喜んでいただいて、営業としても成果を残すためには、「顧客が求めている価値」を高める活動をしなければいけません。
移動活動が必要といっても、移動時間がどれだけ増えてもお客様には関係のないことです。
活動基準経営管理でやっていくことは、付加価値活動を増やして、非付加価値活動を減らしていくことです。
営業部でいえば、付加価値活動である「訪問活動」、「提案活動」を増やし売上を増加させ、「移動活動」や「一部の資料作成活動」などの非付加価値活動を減らすことにより、時間をつくり、その時間で「顧客が求めている価値」を高める活動を増やしていくのです。
また、コストの観点からみると、「付加価値活動」であれ「非付加価値活動」であれ、活動をすればコストが発生します。
ムダなコストとは、成果につながらないコスト、つまり「非付加価値活動」によるコストといえます。
ムダ(非付加価値活動)を省き時間やコストを削減し、そこで創出した時間や資金で成果がでる行動(付加価値活動)に集中することで売上を伸ばすことで相乗的に利益を上げていくことが可能になります。
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家田 憲二
好きな偉人:坂本竜馬
私はお客様である会社様、経営者様、従業員様に本当に幸せになって貰いたいと願っていて、そのためにはやはり「成果を出す」ことが重要です。そして、このお客様への思いと成果が相まって初めて信頼関係ができると思っています。
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