前回の「管理職のための管理会計 NO.3」では、メンバーの目標管理能力を向上させるために、目標設定が重要であり、その手段としてKPIが有効であることを説明しました。
今回は、KPIによる目標設定とともに重要なアクション・プランについて説明をしていきます。
(前回の復習)・・・KPI(重要業績評価指標)は、売上等(成果)を上げるためのプロセスのうち特に重要なプロセスの進捗状況を数値化したもので、プロセスを数値化することにより、進捗状況を“見える化”したものです。
☆KPIの事例説明:営業部の例 営業部のプロセス= 「アポイント」→「訪問」→「提案」→「受注」 「アポイント」「訪問」「提案」といったプロセスを数値化して見える化したものがKPI(例KPI=訪問数、提案数)
アクションプランとは
アクション・プランとは、KPIにより“見える化”するプロセスの具体的な行動計画になります。
管理職の方の中には、目標が設定したものの実行ができないと悩まれている方もみえると思います。
計画を実行するためには、KPIで“プロセスに目標設定をする”とともに、具体的な行動計画を設定する必要があります。
営業部を例に挙げて説明すると、
KPIとして「訪問数」を設定した場合、重要なのは「どの顧客に訪問するのか」ということになります。
KPIは成果(売上獲得)を出すことが目的であり、KPIはそのための手段です。
気を付けなければいけないのが、KPIが目的となってしまい、訪問さえすればいいと勘違いしてしまうことです。
このことをメンバー全員が理解し、「どの顧客の売上をどれだけ伸ばしたいか」、そのためには、「どの顧客にどのくらい訪問する必要があるのか」を決めていくのがアクション・プラン(行動計画)になります。
具体的には、まず、どのくらい売上を伸ばす必要があり、そのためには、「どの顧客の売上を伸ばしていくか」を決定することから始めます。
それが決まれば、次に、そのために「どのくらい訪問をして提案をするか」という数値目標を決めていきます。
顧客ごとに具体的なアクション・プランを決めたら実行です。
実行後は、定期的(週単位等)にメンバーの進捗状況をチェックして、もし計画通りに実行できていなければ、「どうしたら実行できるか」をメンバーに考えさせ(&アドバイスにより気づきを与える)、行動を改善していくことにより目標達成が可能になります。
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家田 憲二
好きな偉人:坂本竜馬
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