みなさん、こんちには。
私は、社員が自発的に行動し利益率10%以上を実現するための経営コンサルタントを行っています。
今回は、「人を育てる」という観点で、「社会人のための管理会計」について説明をしていきます。
前回は、管理職にとって管理会計が重要である旨説明をしましたが、管理会計は経営者や管理職だけでなく、社員にとっても重要です。
ドラッカーが言うように企業の目的は「顧客の創造」であり、それぞれの経営理念を達成していくことを目的としています。
また、企業はその目的を達成するために、利益を上げていくことが求められます。
企業は顧客を創造し経営理念を達成していくために、会社を継続させることが必要であり、そのために利益をだしていく必要があります。
また、従業員の給料を上げていくためにも利益をだすことが必要で、利益は会社が継続し従業員の生活水準を上げていくためにとても大切なものです。
このように大切な利益ですが、利益はどのように生まれてくるのでしょうか。
利益は、全社員の日々の活動の結果から生まれます。
社員1人1人の活動が、利益にどのように影響するのかを理解していくことが必要です。
ここで、会社で行われている活動には、大きく2つの活動があります。
それは、「付加価値活動」と「非付加価値活動」です。
「付加価値活動」とは、「顧客が求めている価値」を高める活動で、「非付加価値活動」とは、その逆で「顧客が求めている価値」を高めることとは関係のない活動です。
営業活動を例にとって説明すると、営業の活動には、「商談活動」「提案活動」「移動活動」「見積書作成活動」「資料作成活動」「会議活動」などがあります。
この中で、「顧客が求めている価値」を高める活動、つまり、顧客のニーズを聞いて、そのニーズを満足させる活動は何かを考えます。
上記の営業活動で言うと、「商談活動」「提案活動」などが「顧客価値」を高める活動に当たります。
ここで、「移動活動」は、お客様のところに行くために必要だから、「顧客価値」を高める活動ではないかと思われる方もみえると思います。
ここが重要です。
「顧客価値を高める」ということと、「必要かどうか」ということは分けて考える必要があります。移動活動は確かに必要ですが、移動時間がどれだけ増えてもお客様は喜ぶわけではないのです。
「顧客価値」を高める活動は重要であるにもかかわらず、意外と「顧客価値」を高める活動に費やしている時間の割合は短く、20%~30%という場合もよくあります。
営業の成果をあげるためには営業のスキルをあげることも重要ですが、そもそも、「顧客価値」を高める活動の量を増やしていくことが一番重要なのです。
営業活動の中で、「顧客価値」を高める活動は、「訪問活動」、「提案活動」などになります。
重要なことは、「顧客価値」を高める活動以外の「非付加価値活動」を減らし、もしくは活動自体をやめてしまうことにより時間をつくり、その創出された時間で「顧客価値」を高める活動を増やしていくことです。
また、コストの観点でも、「付加価値活動」であれ「非付加価値活動」であれ、活動をすれば必ずコストが発生します。
ムダなコストとは、成果につながらないコスト、つまり「非付加価値活動」によるコストです。
「非付加価値活動」を減らすことで、コストを減らすとともに時間も生まれ、その時間を使って「付加価値活動」を増加させれば、利益は上がります。
以上は、管理会計の一例ですが、このように活動と利益との関係性が分かるように、社員が管理会計を理解していくことが重要です。
また、社員が管理会計を理解していれば、利益を出す責任を負っている管理職もマネジメントがしやすくなります。
家田 憲二
好きな偉人:坂本竜馬
私はお客様である会社様、経営者様、従業員様に本当に幸せになって貰いたいと願っていて、そのためにはやはり「成果を出す」ことが重要です。そして、このお客様への思いと成果が相まって初めて信頼関係ができると思っています。
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